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明石大久保人工関節センター

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明石大久保人工関節センター

膝関節・股関節でお困りの方は
ぜひ、明石大久保人工関節センターにお越しください。

明石大久保人工関節センター

ごあいさつ

このたび2017年3月1日より大久保病院内に人工関節センターを設立する運びとなりました。私が大久保病院に赴任して6年目になります。もともと人工関節を専門として取り組んでまいりましたが、単に手術だけでなくリハビリや病棟のコメディカルとともに常に最新の情報や技術を取り入れ患者様に還元できるように精進して行く次第であります。人工腰関節、人工股関節ともに手術時間は30分前後と日本最速レベルなため、必要に応じて両側の手術も可能で、患者様への身体的負担も軽減できると考えております。膝関節・股関節でお困りの方は、ぜひ、明石大久保人工関節センターにお越しください。

丸山 善弘

明石大久保人工関節センター
センター長
丸山 善弘


私自身、数年前から膝の痛みが出始め「変形性膝関節症」と診断を受けていました。保存療法を続けてきましたが、徐々に症状がひどくなり、歩くことにも支障が出てきました。このまま痛みと付き合っていくことに困難を感じ、当院の丸山医師による「人工膝関節置換術」を受け、いまでは痛みも消え、日常生活を取り戻すことができました。当院では年間200例近くを超える人工関節手術の実績があり、また術後リハビリテーションも充実しており安心して手術を受けることができました。明石大久保人工関節センターの設立により、さらに地域医療の発展に貢献できるよう考えております。

山村 誠

大久保病院
院長
山村 誠

センターの特徴

1. 徹底した感染予防

感染予防のため、手術室はBio Clean Room(BCR)で宇宙飛行士が着るような防護服を着用して手術を行っています。

2. 苦痛の緩和

術後疼痛に対して、術中関節周囲カクテル注射と術後は硬膜外麻酔や経静脈的に自己調整による痛みの管理を行い、周術期の患者様の苦痛を少しでもやわらげる工夫を行います。

3. 最小侵襲術

可能であればを手術侵襲を最小限に抑える最小侵襲術(MIS)を行い、手術翌日よりリハビリを開始し疼痛に応じて関節可動域訓練や歩行訓練開始など早期にリハビリを行っています。

4. 深部静脈血栓の予防

深部静脈血栓予防のため、手術中から健側に、術後両側に弾力ストッキングと術後抗血栓薬の投与や早期リハビリテーションを行っています。

人工関節について

わが国は急速に超高齢化が進み、要支援、要介護者が増加しており、その原因に脳卒中、認知症に次いで関節疾患が10%以上を占めています。 日本整形外科学会では運動器の障害により、介護、介助が必要な状態や、そうなるリスクの高い状態をロコモティブシンドロームと定義し、その予防を行っています。
運動機能を低下する疾患に「変形性股関節症」、「変形性膝関節症」や「関節リウマチ(股関節・膝関節)」などがあります。股関節や膝関節が変形し痛みを伴うと、日常生活で最も基本的な“歩く”という動作に大きく影響し、痛みを我慢して放置しておくと徐々に歩けなくなってしまいます。 また日常生活だけでなくスポーツや旅行などのリクリエーションも楽しめなくなり、QOL(Quality of Life, 生活の質)が著しく下がる原因となります。症状が軽いうちは投薬や注射、運動療法などのリハビリ、装具療法などで痛みをコントロール出来ますが、病気が進行してしまうと手術が必要になります。
その手術方法のひとつとして「人工関節置換術(人工股関節置換術人工膝関節置換術)」があります。人工関節手術は数十年前から行われてきましたが、昔はインプラントの性能や手術器具が大きかったりしたために耐久性が約10年と短く、傷が大きかったりしました。現在では、工業技術の発展で耐久性も20年ぐらい持つようになり、また手術手技が低侵襲で確立されてきたこともあり、患者様の苦痛を取り除く手段として日本全国で年間に人工膝関節10万件、人工股関節7万3千件(2019年矢野経済研究所データ参照)行われています。これは10年前の約2倍の手術数になります。

股関節のしくみ

ひざ関節のしくみ

治療のながれ

1. 外来受診・診断

手術の必要性を検討し、ご説明いたします。

2. 術前検査断

手術決定後、術前のレントゲン、心電図、採血検査などを行います。術前検査を踏まえ、必要に応じて専門内科を受診いただきます。

3. 入院・手術

担当医、麻酔医より手術に関する詳細な説明をいたします。

4. リハビリテーション

手術後翌日から理学療法士とともに歩行訓練などを始めます。

5. 退院

術後経過を見て、約2~4週間で退院。定期的に外来で通院いただき経過観察を行います。

リハビリテーションについて

術前後のリハビリテーションについて

入院前の外来受診時に、術後のリハビリテーションが円滑に行えるように、入院前の検査と伴にリハビリテーション科にて術前評価の予約を行っています。 術前評価では、術後リハビリテーションにおける注意点・自主訓練の内容等を説明させて頂きます。また当院ではクリニカルパス(治療計画表)を作成し、術前評価で患側の運動時痛の程度や10m歩行速度を評価・計測することで経過観察の判断材料として活用させて頂きます。クリニカルパスはあくまでも基準として使用し、個人の状態に合わせたリハビリテーションの提供を心掛けています。

運動指導内容

変形性膝・股関節症は、姿勢不良による慢性的なストレスが関節に対して加わり引き起こされます。そこで、術後の人工関節に対するストレス軽減を図り、過度な摩耗を予防するために、関節に負担のかからない姿勢や筋力の獲得がとても重要になってきます。一つの例ですが、術前から比較的取り入れやすく転倒リスクがない腹式呼吸で体幹筋を鍛える事は大変有効です。

人工関節置換術後リハビリテーションの目的

  1. 術後の腫張・熱感の管理及び、癒着・拘縮予防
  2. 全身状態に合わせて早期離床
  3. 隣接関節や体幹との協調性を考慮した運動療法
  4. 日常的な姿勢の確認・日常生活動作の指導

人工膝関節全置換術(TKA)後のリハビリテーション

人工膝関節全置換術(TKA)の簡易クリニカルパス

クリニカルパス

長時間の同じ姿勢や、少し根を詰めて何かに集中した後に肩・首にコリを感じ、頭から肩にかけて締め付けるような痛みを感じる症状です。ストレッチをしたり、コリを改善することで症状は改善しますが、症状が慢性化することで生活に支障が出たり、痛み止めを頻回に使用することで症状が複雑になっていることがあります。

リハビリ
リハビリ

腫脹管理:足首を痛みがない範囲で、上下にしっかりと動かします。

リハビリ

人工膝関節全置換術(TKA)の自主訓練の一例

整形外科では、日常での腰痛や膝の痛みなどだけではなく、肩、膝などのより高度な治療も行っております。 お困りのことがございましたら、ぜひスタッフへお気軽にご相談ください。

自主訓練

手術後、1~2日目には、ベッドから起きて車椅子でトイレに行きます。人工関節全置換術では術側への荷重制限はなく、状態に合わせて歩行を行います。 早ければ術後2~3日目には平行棒内歩行練習を開始します。

自主訓練

写真:担当療法士と共に歩行練習
を 行います。

人工股関節全置換術(THA)後のリハビリテーション

人工股関節全置換術(THA)の簡易クリニカルパス

クリニカルパス

人工股関節全置換術(THA)の自主訓練の一例

・スリングを利用した股関節外転運動
自主訓練

早期から股関節筋に対して低負荷の運動を行い、循環改善や筋力低下を防ぐ事が出来ます。

・スライディングシートを利用した股関節外転運動
自主訓練
・スライディングシートを利用した膝関節屈曲・股関節屈曲運動
自主訓練

スリングの無い所では、スライディングシートを使用することによって摩擦抵抗を減らし、低負荷の運動を行います。 また、家庭ではビニールシートを踵に着用することで同上の運動を行えます。

担当療法士とのリハビリテーション

個別リハビリテーションとして術後の疼痛・腫脹軽減を目的に個人の状態に合わせたリハビリテーションを提供させて頂きます。また、退院後も当院外来リハビリ(午前診・夜間診)にて対応させて頂きますので、早期退院でも安心して通院してください。

リハビリ

人工関節全置換術では平地歩行が可能となった後は、階段昇降の練習を行います。早ければ術後2週間程度で階段昇降の練習を開始します。

リハビリ

日常生活指導

日常生活における人工股関節全置換術(THA)の注意点
・靴下着脱
生活指導

術式にもよって違いはありますが、過度な股関節屈曲・内転・内旋の複合的な運動(動作)は、脱臼する可能性があります。当院ではソックスエイドなどの福祉用具の使用方法を作業療法士と練習を行ってから退院して頂いております。

・移乗動作
生活指導

移乗動作時に軸足を術側にして回旋ストレスを与えると、脱臼や人工関節の緩みを生じる可能性が高くなります。しっかりと踏みかえてから、移乗するように心掛けましょう。

人工膝関節置換術

人工膝関節置換術とは

ひざのつらい痛みや変形には手術療法を用いる場合があります。代表的な人工膝関節置換術は、疾患により変形した膝関節の表面と取り除いて人工関節に置き換える手術です。

股関節のしくみ

全部変えるか、一部変えるか

全部変えるか、一部変えるか、膝関節表面全部を人工関節に置き換える「人工膝関節全置換術」と膝関節表面の一部を人工関節に置き換える「人工膝関節単類置換術」があります

膝関節の痛みや変形の原因となる主な疾患

変形性膝関節症

加齢やケガに伴い軟骨が擦り減っていき時間とともに進行していくと、軟骨の下の骨もすり減ってきます。その結果、関節の表面がデコボコになり滑らかな動きが阻害され、生じた炎症から痛みが出てきます。

変形性膝関節症

術前

変形性膝関節症

TKA術後

変形性膝関節症

術前

変形性膝関節症

TKA術後

変形性膝関節症
変形性膝関節症

関節リウマチ

指、手関節、肘、膝、股関節、足関節など全身の関節内にある滑膜が炎症を起こすことにより、放出された化学物質が関節の軟骨や骨を破壊し、痛みや腫れを引き起こす疾患です。初期症状は関節炎に伴う腫れと痛みですが、進行すると関節の軟骨やその下の骨が破壊され、関節の亜脱臼や変形につながります。

関節リウマチ

X線写真

大腿骨内顆骨壊死

大腿骨顆部の骨髄(こつずい)にはその場所を栄養する血行路が限定されるという特性が関与していると考えられています。ステロイドの連用に続発する場合もありますが、明らかな原因がなく発症する場合もあり特発性(とくはつせい)と呼ばれます。特発性は60歳以上の女性に多く発生し、高齢で骨が弱くなっているところに力が加わり、軽微な骨折がおこっていることが原因とも考えられています。しかしその詳細は未だ不明です。初期にはMRIじゃないと診断がつかないこともあり、時には激しい夜間痛を伴うこともあります。

大腿骨内顆骨壊死

X線写真

大腿骨内顆骨壊死

MRI画像

人工股関節置換術

人工股関節置換術とは

股関節の痛みが継続する場合や歩行能力の回復が見込めない場合、関節リウマチが進行した場合に人工股関節置換術などの手術療法が必要となります。人工股関節置換術は、傷ついた股関節の損傷面を取り除いて人工関節に置き換える手術です。

人工股関節置換術

人工股関節置換術の流れ

股関節の痛み・こわばりの原因となる主な疾患

変形性股関節症

加齢により軟骨が擦り減り軟骨下の骨が擦り減ることで痛みや運動障害を生じます。特に生まれつき股関節がずれていたり(先天性股関節脱臼)、骨盤の発育不全(臼蓋整形不全)などがあるとき、体重の負荷で軟骨がすり減りやすくなり、骨頭と臼蓋の変形が進行しやすいです。

変形性股関節症

術前

変形性股関節症

THA術後

関節リウマチ

指、手関節、肘、膝、股関節、足関節など全身の関節内にある滑膜が炎症を起こすことにより、放出された化学物質が関節の軟骨や骨を破壊し、痛みや腫れを引き起こす疾患です。初期症状は関節炎に伴う腫れと痛みですが、進行すると関節の軟骨やその下の骨が破壊され、関節の亜脱臼や変形につながります。

大腿骨頭壊死

股関節内の大腿骨の骨頭が、血流障害のために脆弱化し破壊されて痛みを引き起こす疾患です。大量ステロイド服用や多量の飲酒がリスクとしては上げられるが、特に要因のない方にも起こりえます。骨頭の圧潰のない初期の診断にはMRIが有用です。

大腿骨頭壊死

X線写真

大腿骨頭壊死

MRI画像

診療時間

午前診

診療時間
09:00〜12:00 丸山 丸山
(協和病院)
丸山

午後診

診療時間
13:30〜15:00

※手術等

お問い合わせ

電話078-935-2940

(月~金曜日 9:00〜13:00)

※大久保病院での診療に関するお問い合わせ先です。
※他病院での診療につきましては、お受けできません。