明石脊椎外科・腰痛センター

リハビリテーション科

リハビリテーション科では、医師の指示のもと、他職種のスタッフと連携して皆さまにリハビリテーションを提供しております。1日も早く自宅・職場・スポーツ活動及びその他余暇活動などへの復帰を目指し、健康で安寧な生活がおくれるよう、お手伝いさせて頂いております。

充実したスタッフ数: 34名

(理学療法士27名 作業療法士 4名 言語療法士 3名)

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スタッフは専門分野・知識を持って各自研鑚を重ねております。
当院のスタッフは元大学・専門学校で教鞭をとっていた経験豊かなスタッフが在籍している他,自らが他医療施設で勉強会講師を務めており、互いに刺激し合い切磋琢磨しております。

リハビリのイメージとは…「痛い・つらい・しんどい」とあるかもしれませんが、当科では、会話が弾み、楽しい雰囲気で行なっております。是非、お気軽にご相談下さい。
患者さんと笑顔になれるリハビリテーション科を目指してスタッフ一同頑張っております。

広いリハビリテーション室: 300㎡

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Joint by Joint Theoryに基づくリハビリテーション

当院ではJoint by Joint Theoryという概念に基いて、脊椎疾患に対する運動療法を行っています。この概念は、体の各関節の役割は、可動性、安定性、可動性+安定性に分けられるという考え方です。そして、頚椎は安定性、胸椎は可動性、腰椎は安定性に分けられます。例えば、胸椎が硬いことが原因で腰痛を訴える患者様がおられます。これは、胸椎の可動性の低下を、腰椎で代償するために、腰に負担がかかり腰痛を引き起こしています。このような患者さまは、腰のリハビリテーションを行っても、腰痛は治りません。つまり、私達は、腰椎のリハビリテーションに加え、胸椎の柔軟性を獲得するためのリハビリテーションも行うことによって、腰痛を治療しています。腰痛等でお困りの患者さまは、当院の明石脊椎外科・腰痛センターで御相談下さい。

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胸椎柔軟性獲得の運動療法

理学療法士:水島健太郎

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【脊椎手術をうける患者様へ】
当院で手術された患者様には、手術翌日から我々、理学療法士・作業療法士が、手厚いリハビリをさせて頂きます。手術後だいたい3~4週間で退院されるので、それまでの間に筋力練習やストレッチ以外にも、安心して自宅に帰って生活できるように、階段や屋外歩行、入浴動作などの日常生活動作練習も行わせて頂きます。
また、退院後も外来通院して頂き、継続してリハビリをさせて頂きますので、退院後も御安心ください。

reha-image_lumbago_05写真:手術後1~2日目より歩く練習をします

手術後、1~2日目には、起きて頂き、歩く練習を開始します。手術後すぐに動くのかと驚かれるかもしれません。しかし、手術後安静にしている期間が長くなると、筋力の低下が進み逆に歩けなくなってしまいますので逆効果です。

【ファンクショナルローラーピラティス ミドルインストラクターの試験に合格】
ファンクショナルローラーピラティス(FRP)ミドルインストラクターの試験に合格しました。FRPは、ストレッチポールを使い、胸椎の柔軟性の獲得、体幹機能を高めるエクササイズで、姿勢の改善・腰痛改善につながってきます。
今回、ミドルの試験に合格するために、胸椎・腰椎の柔軟性だけでなく、 体幹機能を高めるトレーニングの練習を十分行ってきたので、脊椎疾患・スポーツ疾患に行える32種類を基盤としたエクササイズを習得できました。自分が実践することで、体幹機能が高まり、姿勢の改善・腰痛の改善を実感することができました。今後、多くの患者様・選手に修得したエクササイズをお伝えし、腰痛・姿勢不良改善・スポーツ障害予防に貢献していきたいです。
大久保病院リハビリテーション科:理学療法士 水島健太郎
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理学療法士:宮本宜徳

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【外来リハビリをされる患者様へ】
『患者様と共に』を信条に、病院でのリハビリも大切ですが、患者様の状態に合わせて自宅での自主練習も重要視しており、提案させて頂いています。痛みのある患部はもちろんですが、首に対しては肩甲帯や体幹、また腰に対しては股関節の柔軟性を改善することで日常生活での首や腰への負担を軽くするといった運動連鎖の観点からもアプローチしていきます。そして、首や腰に悪影響を与えている不良姿勢を改善できるようにお手伝いさせて頂きます。

reha_p290304_09【ベーシックインストラクター資格取得】
ファンクショナルローラーピラティスのベーシックインストラクターの資格を理学療法士:宮本が取得しました。患者様のしなやかな身体を手に入れるお手伝いをします。医学的かつ科学的な根拠に基づいて、姿勢だけでなく、日常の動作・歩行を機能的に改善していくことが可能です。

脊椎疾患リハビリテーションの目的

①痛みの軽減
②脊柱管が狭小化する姿勢を改善する目的で、股関節周囲筋の柔軟性向上および
 体幹(腹筋群・背筋群)の筋力強化
③日常的な姿勢の確認・日常生活動作の指導

筋力トレーニング

腹筋が低下すると、腰の反り(腰椎前弯)が大きくなります。この状態が長く続くと、腰痛や、脊椎の変形にもつながっていきます。そのため、腰痛改善には、体幹トレーニングや股関節周囲の筋力トレーニングを行い、腰に負担がかかりにくい体作りが必要となることが多いです。そこで私達理学療法士が、弱くなっている筋肉の筋力トレーニングや患者様に合わせて適した運動を指導させて頂きます。

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ストレッチ

脊椎疾患の多くの方は、背中の筋肉以外にも、股関節周囲の筋肉や胸郭が硬くなっている方が多いです。そのため、腰部だけに着目して治療を行っても、症状が改善しない方が多く、腰部以外にも下肢や胸郭の柔軟性を改善するストレッチなどを行っております。

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ポール

ポールを使用して、体幹のインナーマッスルを鍛えるトレーニングや、背中の筋肉の緊張を緩めて、腰痛を軽減することを目的としたトレーニングを行っています。
ポールの購入も当院で行えます。

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reha-image_lumbago_11写真:ポールを用いた体幹トレーニング

reha-image_lumbago_12ポールを用いて胸郭の柔軟性改善

第30回兵庫県理学療法士学術大会で発表させて頂きました。

今回、第30回兵庫県理学療法士学術大会で理学療法士の水島が発表させて頂きました。
内容は、「ストレッチポールを用いた運動療法が前胸部に与える影響-超音波Elastography用いて-」です。脊椎疾患の症例の多くが、胸椎の柔軟性が低下しています。当院では、ストレッチポールを用いた運動療法で胸椎の柔軟性を拡大する運動を患者様にお伝えしています。今回の研究は、健常人を対象に超音波を使って、前胸部の柔軟性を測定し、ストレッチポールを使った運動で前胸部がどれくらい軟らかくなったかを測定しました。結果は、運動後で、前胸部は1.4倍軟らかくなりました。また、肩甲骨や、脊椎の可動性も拡大しました。

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reha-image_echoエコー画像

reha-image_elastographyElastography画像

reha-image_stretchストレッチポールを用いた運動

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エルゴメーター

体重が増加すると、腰痛の原因につながります。エルゴメータを使用して、持久力の改善を図り、体重軽減に繋げていきます。また、汗をかいていただくことでストレス解消にもなります。

reha-image_lumbago_13写真:エルゴメーターを利用し、持久力を高めていきます

超音波

体幹筋は腰痛改善には必要です。その中でも、近年、インナーマッスル(体幹筋の中でも体の深部にある筋肉)が重要といわれています。そこで、当院では、超音波(エコー画像)を用いて、インナーマッスルがうまく働いているか、筋肉の太さなどの評価も行わせて頂きます。超音波は、お腹の赤ちゃんなどを撮影する時に使う機械で体には害がないので安心して下さい。

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自主練習

当院では、患者様の問題点に合わせて、自宅で行ってもらう自主練習の指導をさせて頂きます。ここでは、自主練習の一部を紹介させて頂きます。

股関節周囲筋のself stretching例

【股関節前面】
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【殿部後面その①】
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【殿部後面その②】
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【日常生活指導】

1)座るときの注意点

・椅子に腰かける時は、深くすわるように意識してください
・浅く座ると猫背になりやすいため、注意してください
・背中と背もたれの間にタオル等のクッションを挟むことで姿勢が良くなります

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2)物を拾う動作や荷物を持つときの注意点

・腰を曲げて行わず、一度しゃがむようにしっかり足をつかって下さい
・物を持つときは、➀片手で持たず両手で持つようにして下さい
         ⓶出来るだけ身体に近いところでもつようにして下さい

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